ブランドにとっての最強ツール「ビューティ・ファッションブロガー」

ヨーロッパとアメリカで2000年後半から、セレブでもなく、タレントでもない新しい影響力を持っている人が誕生した。ビューティ・ファッションブロガーと呼ばれる人達だ。
ファッションやコスメ好きで、様々な商品を体験し、レビューし、さらにブランドに対し提案までする一般人であるブロガー。徐々に読者が増え、影響力を持つ「インフルエンサー」と呼ばれるようになった。そこからブランドの注目を引き、ブロガーの潜在力は前途有望な促進ツールとして認められてきた。

●ブランドにとって、ブロガーはなぜ最強のツールなのか?
ブランドにとって、ブロガーとコラボレーションすると、利点が非常に多い。

1.貴重な視聴者の獲得
ブランドが対象としたいオーディエンスが、ブロガーの読者とマッチしていることが多く、迅速に商品を受け入れられる。

2.口コミのパワーを受けられる
ブランドに商品を促進するように頼まれたブロガーは、オリジナルで記事やビデオの形で宣伝する。その結果、ブランドの公式発信と違ったブロガー独自の手法を見た読者達から、口コミも広がる。

3.多数のターゲットをリーチするのに、費用対効果が高い方法を利用できる
ブランドは、読者あるいはお客さんと直接に接触せず、ブロガーを通して、宣伝活動を行ってもらうため、大人数ではなく、たった一人との交渉になる。そのたった一人には、ブランドがリーチしたい無数のターゲットがいるため、そのたった一人を見つけることで無限大の可能性につながる。

4.ブロガーは、伝統的な広告手法よりも、信頼できるコンテンツ
ブロガー達は、元はといえば一般人。一般人からブロガーになったわけで、そもそも読者と同じ立場だった。ブロガーは自分たちが、読者であることを想定できるため、発信の仕方やコンテンツは読者自身になりきり、読んだときに響くかどうかがを1番理解している。そのため、読者にはすっとコンテンツが入ってくるわけだ。

5.忠実な読者に達できる。
読者はブロガーを信頼していることで、ブログの滞在時間が長く、訪問率とリピート率が高くなる傾向がある。

2013年フランス人150人のブロガーに調査したフランスのOUTILS DU WEBによると、ブロガーの約30%(アルファブロガー)が1ヶ月あたり、5万の訪問者数を持っているという。またブランドに商品を記事化を依頼され、実際に行ったブロガーは全体の90%。ブロガーが、ブランドを促進する理由はサンプルを体験できることとブランドと自分のブログの相性がマッチしていることと、全体の82%が答えた。
(参照URL:http://www.odw.fr/etude-relations-blogueurs#slideshare

●ブロガーの種類
ブロガーのタイプは、2種類ある。

1つ目は、ブログを職業にしたブロガー
ファッションやコスメと関連するブログを書いて、有名になった人。

事例として、フランス人のGarance Dore(ガラーンス・ドレ)
31歳までイラストレーターとして勤めた人だが、ブログの読者数が天井知らずになりながら、ブランドにアプローチされ、コラボレーションを頼まれたきっかけで、ブロガーが職業になった。これをきっかけに、NYに滞在することとなり、ファッションショーに訪問したり、ブランドとコラボ商品を販売したりするプロフェショナルブロガーになった。

2つ目は、ブログが趣味で活動している一般人
学生や若者のブロガーが多いが、最大のインフルエンサーだといえる。

例えば、フランス人の一番人気のあるブロガーが19歳のMarieだ。3年前に、YouTubeでチュートリアル動画でデビューしたYouTuber
今の人気さがSNS上でのファンの数字で表せられる。YouTube(79万人)、Facebook(47万人)、Instagram(20万人)、Twitter(13万人)。それぞれのソーシャルメディアユーザーのかぶりはあるものの、100万人以上に見られているという結論を出しても良いだろう。(※数字は2014.4.18時点)

BWRITE‐blogger-Marie

●ブランドとブロガーのコラボレーション事例
1.ファッション「GAP」×ブロガー
GAPは「Be bright」キャンペーンの際に、ライフスタイルとファッションで有名なブロガーと協力し、Styled.byというブログを立ち上げた。それぞれブロガーのパーソナリィを表すアウトフィットを商品を選んで組み合わすように頼み、それぞれのネットワークを促進してもらう宣伝活動を行った。

2.コスメブランド「Etat-Pur」×ブロガー
BiodermaEsthedermと同じグループのブランド「Etat-Pur」がブランドローンチする数日前に、イベントにブロガーを誘い、個々の肌の気になるところに対応する商品キットをプレゼント。またブロガー達の読者がECサイトを通して、サンプルを貰えるように、ブロガーへウィジェットを提供した。

同時にFacebookでもキャンペーンを行い、結果、最初の3か月で、2万人がFacebook ページに訪問し、ブロガーによる記事は50記事が掲載された。そして、Facebookとブロガーの活動で、etatpur.com(ECサイト)のトラフィックを15%アップさせた。

●ブランドとブロガーをつなげるマネジメント会社
ブロガーの大事さと潜在力をビジネスにした、The Ministry of Talent(オーストラリア)やChic Blogger Management(イギリス)のようなブロガーのマネジメント会社が生まれた。ブロガーの紹介はもちろん、どんな読者にフォローされているかのポートフォリオという形でまとめている。ブランドとブロガーの関係を作るブロガーマネジメントエージェンシーが、世界で広がりを見せている。

▼ブロガー「Sin by Mannei」のポートフォリオ by.The Ministry of Talent
http://theministryoftalent.com/portfolio/sin-by-mannei/
BWRITE‐blogger-Sin-by-Mannei-The-Ministry-of-Talent

ブロガーの影響力が増大してきた時代。ブロガーの影響力はどうか?と、問うブランドも多い。今回見た事例を考えると、世界ではまだまだブロガーの潜在力に圧倒される。ブランドのコミュニケーション戦略にブロガーを導入することは、今後も重要だといえる。
ブランドは、ビューティやファッション業界の専門家になったブロガー達と信頼関係を発展していく必要がある。タレントを起用するコミュニケーション手法からブロガーを起用することで、読者はもちろん大多数にブランドを認知させることができ、さらに売上に直接的に影響を与える。そして、ブロガーからの記事コンテンツや、それぞれの読者の意見やコメントは、ブランド情報の宝庫にもなりえるだろう。

text/Suzanne.D

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