米国、インドの「ダヴ」チームが仕掛ける、ソーシャルメディアで自尊心向上運動

世界中で親しまれるボデイ&ヘアケアブランド「Dove(ダヴ)」が、ソーシャルメディアを通じて「Self-Esteeem(自尊心)」向上キャンペーンを展開している。
携帯電話で「自撮り(セルフィー)」した写真を、ソーシャルメディアに投稿することで、「美」を女性の自信の源にしたいという。長年ブランドが掲げる「女性の自尊心向上」という社会的なミッションを実現するために、ソーシャルメディアという現代的なツールを用いた形だ。

英国発のヘルスケア企業「ユニリーバ」のブランドである「ダヴ」。
2004年からグローバルな広告キャンペーンとして「リアルビューティー」というテーマを掲げている。その背景には、日本を含む世界10カ国の3200名の女性の内、たった「2%」しか、自分のことを美しいと思っている女性がいない、という調査結果があった。(ナンシー・エッコフ博士の報告による「美しさに関する真の事実(The Real Truth About Beauty: A Global Report)」)

世界190カ国、400種類に及ぶ販売網を持つ同社は、ダヴを通じたCSR(企業の社会的責任)活動の一環として、リアルビューティープロジェクトを開始。「美しいということが、女性にとって自信の源であり、心配の種にならない世界を作るため」というミッションを掲げた。

そして昨年は「リアルビューティースケッチ」という広告CMキャンペーンを国際的に展開。同コマーシャルは、「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」にて、グランプリをはじめ、19の賞を獲得。オンラインビデオの視聴率も2億回を越えるほどの人気キャンペーン映像となった。

▼Dove Real Beauty Sketches
http://youtu.be/XpaOjMXyJGk

ところで、「自撮り写真(セルフィー)」は、今年のアカデミー賞授賞式のホストだった、エレン・デジェネレスが、式典の間に撮影した自撮り写真をTwitterにアップし、30分で100万件のリツイートを記録するという大きなニュースとなった。以来、社会的にも「セルフィー」という言葉が定着。様々な自撮り写真のコンテストが行なわれるきっかけになったという。

一方ダヴUSAは、そのトレンドに先駆け、今年1月に「#BeautyIs」というハッシュタグで、自撮り写真をソーシャルメディアに公開するというプロジェクトを始動した。

ターゲットは、ティーンエイジャーの女性たち。この世代に浸透している携帯電話・スマートフォンを利用し、セルフィーを通じて、「美」に関しての理解と、ティーンエイジャーの精神的な不安を取り除くという壮大なプロジェクトだ。さらに親世代も巻き込み、「自尊心」を向上させるための活動を始動したのだ。

▼DoveのSelfieキャンペーンに関するビデオ
https://www.youtube.com/watch?v=BFkm1Hg4dTI

さらに3月8日の国際女性デーには、ダヴインドがユニークな企画を開始。セルフィー専用サイトを開設したのだ。

サイト内では、自撮りした写真にヘアスタイルのテンプレートを組み合わせて遊べたり、#DoveSelfieコンテストへ参加できる仕組みになっている。コンテストは、利用者が毎日発表されるテーマ別のベストヘアスタイリング写真を自撮りし、ハッシュタグを付けてソーシャルメディア(Facebook、Twitter、Instagram)にアップするというもの。

コンテスト優勝者は、後日ダヴが行なう特別なイベントへの参加権を与えられる。またデイリープライズ(毎日獲得する機会がある賞)として、ブランドの特別スタイリングキットとダヴのギフトバスケットが出されている。

この「リアルビューティープロジェクト」は、グローバル企業であることを、最大限に生かした広告キャンペーンだといえる。「美」という世界中の女性たちにとって共通の関心事をテーマに据え、さらにソーシャルメディアというグローバルツールを使うことで、一カ国のPRを簡単に超える大きな広報活動へ発展させることが出来た、非常に良い例だ。今後、こうしたグローバルPRプロジェクトは、増えていくに違いない。

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