100枚100デザインを可能にした英系カード印刷会社「MOO」

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「初めまして」と挨拶するのは万国共通。ビジネスをしているあらゆる人にとって、名刺は必需品だ。一方、名刺一つで会話が弾むツールにできるほどの、印象的な名刺を持つことは中々難しい。というのも、印象的で、且つプロフェッショナルさを感じさせるカードは、往々にしてデザイン費用も高く、ましてや印刷費となると更に高いとされ、特にフリーランスで仕事をする人たちには、高嶺の花とされてきた。だが、もし100枚のカードに、100通りのデザインを手頃な価格で用意でき、カードを渡す際に「世界で一枚だけの名刺」を渡すことが出来るとしたら、そこから始まるビジネスは、これまでの型にはまったビジネススタイルとは、ちょっと異なるアプローチが出来そうではないか。

リチャード・モロス率いる、MOOという会社が、その夢のようなカード作りを可能にした。英国で2004年に起業、2006年よりオンライン販売を開始したカード印刷を専門とするマーケティングツール制作会社である同社は、現在英国ロンドンと米国ロードアイランドに拠点を持つ。そして世界180カ国に住む顧客へ、完成品の発送をしている。

世界で6億4千ドル(約630億円)の印刷業界において、デザイン性に富んだ名刺やポストカードを手頃に提供することを目的に設立された同社は、「Printfinity」という独自のテクノロジーを開発し、カードデザインを顧客が一枚一枚異なるデザインを自由に選ぶことを可能にした。こうした画期的なオンラインビジネスが評価され、Webビジネスにおける、アカデミー賞と言える、Webby Awardsから、過去3度に渡り表彰を受けている。

MOOの売りは、何と言ってもクオリティーの高い紙質と、美しさを追求したデザイン性である。
使用されているカードは、350gの高級紙を使用。また近年のエコ志向にも対応した、再生紙を利用したグリーンカードには、さらに厚手の352gの高級紙を使用している。(グリーンカード50枚22.99ドル)
MOOのウェブサイトで用意されている定型デザインも種類が豊富で、さらに業種別に用意されたデザインには、それぞれデザインを担当したグラフィックデザイナーの情報やコメントが、写真付きで用意されている。例えばコスメやメイクアップ関連の仕事に就いている人向けのデザインには、このようなものが用意されている。(参照ページURL http://us.moo.com/design-templates/business-cards/pack/lets-kiss-and-makeup.html

そのクオリティーの高さから、ポ-トフォリオ用の写真印刷の代わりに、カードを制作するデザイナーやモデル、ネイリストや、バッグや服のデザイナーがハンドタグを制作するなど、利用方法は千差万別。例えば、シリアルナンバー入りの製品を作っているアパレルデザイナーが、MOOを利用して、商品にマッチした番号入りのハンドタグを作っているそうだが、デザイナー曰く「One Of A Kind(世界に一つだけ)の製品づくりをしているというコンセプトを、ハンドタグにまで落とし込めることに満足している」という。

ビジネスカード50枚、ミニカード100枚が19.99ドルから。オーダー数量に応じて、その価格はもちろん割安になる。なおミニカードとは、名刺横半分のサイズのカードで、MOO独自のユニークな大きさのカードだ。また、商品の受け取りに際しても、米国内で開かれている様々なビジネス展示会、TEDやスポーツイベントでの受け取りを可能にし、顧客の送料削減に協力するなどの、ユニークなカスタマーサービスを行っている。

現在月平均600万枚以上を印刷し、ネットプロモータースコア75%と非常に高い顧客ロイヤリティを保つMOO。SkypeやMySQLなどへ投資を行うベンチャーキャピタルのThe Accelerator Group, Index Venturesと、Atlas Venturesから資金援助を得ている同社の更なる画期的な動きは、業界が注目している。

新製品は、今年中に一般販売を予定している、NFCチップを含んだ名刺(Luxe Business Card with the NFC technology)。名刺情報のアップデートをネット経由で可能にした、夢の名刺だ。カードを近づければ、スマートフォンにあなたのポトフォリオをアップさせたり、セールやオススメ製品の情報を表示させることができ、もちろん毎日情報のアップデートが可能だ。業界に様々な新しい風を吹き込むMOOから、益々目が離せない。

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