【インタビュー】顧客ロイヤルティを測る「NPS」は収益につながる指標なのか?NPSソリューションを提供するEmotionTechに聞く。

(※株式会社Emotion Tech マーケティング部 部長 須藤勇人氏)

最近、「あなたはこの商品(サービス)を親しい友人や家族にどの程度すすめたいと思いますか?」というアンケートに答えたことはありませんか? これは実は、「NPS(Net Promoter Score / ネット・プロモーター・スコア)」という数値を計測するための設問で、その結果は顧客ロイヤルティ(企業やブランドに対する愛着・信頼の度合い)の高さを示しています。

国内外で積極的に採用が始まっているこの手法を用いたソリューションの提供に関して、国内トップの実績を持つ株式会社Emotion Techの須藤勇人マーケティング部長にお話を伺いました。

お話を伺った方:株式会社Emotion Tech マーケティング部 部長 須藤勇人氏
インタビュアー:久保倉淳(株式会社ADDIX)

ヤクルトスワローズの事例: NPSを指標に導入し、2年連続で会員数増加。

-NPSのことを理解するために、まずはNPSを計測することでプラスのサイクルが生まれた具体的な事例をご紹介いただけますか?

Emotion Tech須藤氏(以下、須藤氏):いくつかありますが、とてもわかりやすい事例としては、プロ野球球団のヤクルトスワローズ様のケースがあります。ヤクルトスワローズ様では、ファンクラブ会員を増やす手段を策定するツールの1つとして、弊社サービスをご利用いただいています。

具体的には、まずファンクラブ会員の方に、「なぜファンを継続しているのですか?」ですとか、「ヤクルトスワローズのファンクラブに入ることを友人や家族にすすめたいと思いますか?」という質問をします。「すごくすすめたい」人もいれば、「あまりすすめたくない」人もいるわけですが、その回答を解析して、どういった体験があるとすすめたい人になるのか、逆に何ができていないとすすめたくない人になるのかを分析します。

一例として、ファンクラブに入会した時にもらえる特典に非常に満足した人は、「ヤクルトスワローズのファンになるとすごく良いよ!」など、他の人に強くすすめたいと感じており、一方それほど特典に満足出来なかった人は「あまりすすめたくない」と感じて、次年度は継続しない傾向があることがわかりました。この結果から入会時の特典がとても重要だとわかり、実際に改善に取り組まれました。

結果的には、今までに計7回NPS調査を実施いただいていますが、7回続けて右肩上がりでNPSの点数が伸びていまして、会員数もNPSに比例して伸びています。

-NPSという手法でヤクルトスワローズ様のファンの会員数を伸ばすことは、御社がご提案されたのですか?

須藤氏:ヤクルトスワローズ様の場合、チケット売上とグッズ売上を伸ばすためにはファンクラブ会員を増やすことが重要だという認識を以前からお持ちでした。そのため、顧客満足度調査も自社でされていたのですが、会員の皆さんが何にどう満足しているかまでは把握できていなかったようです。結果として、ファンクラブ会員を増やす目的でアンケートを実施したのに、何をすればファンが増えるかがよくわからない、という負の連鎖が続いていました。

そこで、弊社のサービスでは、これを改善すると収益がこのくらい変わる、というところまで分析できるし、実際どの程度収益が増えたのかも後で検証できる、という提案を行いました。そういった一連の流れが作れるところに魅力に感じていただき、導入に至りました。

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