【イベントレポ】1年間の成果が集結!ANAクラウドファンディング「WonderFLY CONNECT 2017」

2017年11月3日(金)、ANA(全日本空輸株式会社)は、昨年秋にリリースされた同社が運営するクラウドファンディングプラットフォーム「WonderFLY(ワンダーフライ)」の1年間の軌跡と現在進行中のプロジェクトの進捗や成果を発表するイベントを開催しました。1周年を迎えた「WonderFLY」をBWRITE編集部が取材してきました。

スタートから1年。「WonderFLY」が実現する一気通貫型のクラウドファンディング。

「WonderFLY」は新たなモノづくりやコトづくりに挑戦するチャレンジャー達が、自らの技術やアイデアの可能性を試せる「クリエイティブアワード」と、夢をカタチするために共感やサポート募ることができる「クラウドファンディング」の2つを兼ね備えたプラットフォームです。

さまざまなメディアや一般の来場者でにぎわう中、まずは「WonderFLY」を運営するANAホールディングスのデジタルデザインラボ チーフディレクターの津田氏から挨拶がありました。

(※ANAホールディングス デジタルデザインラボ  チーフディレクター 津田佳明氏。)

津田氏は、この1年を振り返り、特にクラウドファンディングに力を入れ、強化してきたことを紹介しました。

また、「WonderFLY」設立の想いが、ここで改めて語られました。1つは、アイデアを持ってチャレンジする人を応援したいという強い想い。その背景には、もともと2機のヘリコプターから始まったANAには、社風としてチャレンジ精神が根付いていることがあります。

もう1つは、日本でも、ANA会員を始めとする一般の日本のビジネスパーソンなどの個人が、気軽に投資できる風土を作りたいということ。いきなり金融投資からスタートするのはハードルが高いと感じる初心者でも、身近なところから投資を始められるような、自身が共感するプロジェクトへの少額の支援が可能な環境を提供したい、という考えです。こうした想いから、「WonderFLY」ではクレジットカードのほか、自身が保有しているANAのマイレージでも支援をすることが可能となっています。

また、ANAが手掛ける「WonderFLY」の強みは、自社グループ内に販売チャネルを持っていることです。クラウドファンディングで資金を得て、商品化された製品は今後条件が合えば、ANAのグループ会社である全日空商事株式会社が運営するショッピングサイト「A-style」で販売される可能性がある、ということでした。

アイデア出しから資金調達、そして流通という、製品が世に出るまでのプロセス全てを包括する、まさに、一気通貫型のクラウドファンディングが実現しつつあります。

アイデアを商品として世に送り出す、「WonderFLY」の多様なクラウドファンディング

イベント会場には、既にクラウドファンディングが終了し、販売に向けて商品化された製品や、現在新たにクラウドファンディングにかかっているアイデアや試作品が並んでいました。また各アイデアの発案者も来場。参加者からの質問に対し、それぞれに製品にかけた熱い想いを語っていました。

そんな中からクリエイティブアワードを経て、勝ち残ったアイデアの一部をご紹介します。

■第1回テーマ:旅の常識を覆すモノ

昨年の11月にスタートした第1回テーマ「旅の常識を覆すモノ」。
クリエイティブアワードに勝ち残ってクラウドファンディングにサクセスし、商品化された製品の展示がなされていました。今後条件が合えば、ショッピングサイト「A-style」でも販売される予定です。

1.Kimonoket
着物文化と工芸の最新技術の合体で織りなす、新しい和文化発信のファッションアイテム。「大正ロマン着物・銘仙+今治のタオルメーカー+空の旅」がテーマ。リゾート地や温泉でも、機内や旅先の部屋でも、くつろぎタイムのアイテムとして使用できる。

2.SCOO
「SCOO(スクー)」は歩行が不自由になり旅を諦めていた人も気軽に使えるモビリティスクーター(電動車いす)。安全設計、かつ、軽量&コンパクトに折りたためるので、旅先でも安心して使用できる。

3.SHIZUKU
飛行機の機内で「氷出し」という抽出方法を使ってお茶を作れるお土産のアイデア。氷出し茶の抽出時間の長さ(約3時間)とフライト中の待ち時間の長さをリンクさせ、退屈と感じる待ち時間を楽しみな時間に変えてくれるアイテム。

■第2回テーマ:家で、外で、日本酒をもっと。

第2回のテーマは、“家で、外で、日本酒をもっと。” 。クリエイティブアワードに勝ち残った8つのアイデアをメインに、イベント開催中にクラウドファンディングを実施していたプロトタイプの製品各種が展示されていました。

1.PHOENIX Limited Edition ~伝統文化と音楽を通じて、日本酒をわかりやすく伝える~
フランスで結成されたロックバンドPHOENIXとのコラボ酒。日本酒にあまり馴染みのない層をメインターゲットとし、音楽ファンにも訴求を行い、日本酒の理解と市場の拡大に取り組む。

2.GINJO ~香りを育みながら楽しむ、モダンスタイルの日本酒ブランド「GINJO」の創出
若い人たちにも楽しんでもらえる新しい仕組み。レストランでもワインと並んで提供できるおしゃれさで、木の香りを育みながら日本酒を楽しむ新しいスタイルの「GINJO」。

3.ジャパンブルーと、先ずは一献 ~天然藍・国産材・匠たちの薫り高いコラボ酒器~
日本人がこれからも「大切に守り続けなくてはならないもの」に目を向け、減少傾向にある一次農林産物や伝統工芸技術の継承など、価値と創造の掛け算で、地域の課題に向き合った酒器。

4.日本酒マラソン ~焼津市の酒蔵と海の幸を巡る~
静岡の名酒「磯自慢」。世界に誇るべき日本酒と海の幸を特産物に持つ焼津市が、日本の食を堪能できるマラソンを開催。「ワインマラソン」は数あれど「日本酒マラソン」は世界初の試み。

■第3回テーマ:あなたの日常に防災をプラスする。

第3回のテーマは、朝日新聞が運営するクラウドファンディングサイト「A-port(エーポート)」との共同プロジェクトによるクリエイティブアワード “あなたの日常に防災をプラスする。” 。

「A-port(エーポート)」は「発信力、拡散力」など、新聞社ならではの強みをもつクラウドファンディング。別の強みを持つクラウドファンディング同士でコラボレーションを行う新しい取り組みです。

1.みまもりレシート
薄れがちな防災への意識を課題として捉え、いつももらうレシートの裏面に防災についてのコンテンツを記載。頭の中に防災の知識が浸透するレシート。

2.レスキューランジェリー
災害時の下着と洗濯について解決する。災害時だけでなく普段から使用でき、防災とトラベル、アウトドアに使用できる下着と洗濯について考えたプロダクト。

3.大切な人を思い出す。贈りたくなる防災
“大切な人に身につけてほしい。プレゼントしたくなる防災”をコンセプトに考案された防災グッズ。ソーラーパネルをケースにして、非常時に展開して発電ができる。

■第4回テーマ:「温泉」の新しい楽しみ方。

第4回クリエイティブアワードのテーマは “「温泉」の新しい楽しみ方。” 。
合計269件のアイデアの中から最終選考に残った12件のアイデアが紹介されていました。
イベント参加者の投票とともにクラウドファンディングにかけるアイデアの最終審査を行いました。

(※当日はパネルディスカッション “挑戦するなら「今」がチャンス” も開催。業界のイノベーター達が、イベント参加者のチャレンジにアドバイスを行いました。)

プロジェクトが形になり、アイデア出しから流通までを支援する一気通貫の流れが見え始めたANAのクラウドファンディング。
次々と新しいプロジェクトアイデアが展開されるプラットフォームは、今後、日本の社会や経済にどのようなインパクトを与えていくのか、今後の展開が期待されます。

text/BWRITE編集部

■ANA WonderFLY
https://wonderfly.jp/cf

■全日本空輸株式会社
https://www.ana.co.jp/

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