【インタビュー】感性を学習するAI「SENSY」が目指す、1人1台の専属AIがいる未来。

(※SENSY株式会社 代表取締役 CEO 渡辺祐樹氏)

ユーザーの感性を学習し、専属スタイリストのようにアイテムを提案するファッション人工知能アプリ「SENSY(センシー)」がデビューして3年。現在では同名のAIがマーケティングや食品、旅行など幅広い分野で活用されています。

今年11月、SENSYを手掛ける旧カラフル・ボード株式会社は、社名をSENSY株式会社に変更し、同時に研究施設である「SAILS(セイルズ)」の設立を発表しました。あらゆる分野でAIが注目される今、その渦中にあるSENSY株式会社・渡辺祐樹CEOに、SENSYというAIについて、そしてさらにAIのこれからについてお話を伺いました。

お話を伺った方:SENSY株式会社 代表取締役 CEO 渡辺祐樹氏

1人1人の感性を理解するSENSYという名のAI


-AIを活用した様々なサービスが出てきていますが、SENSYは他のAIと比べ、どのような特徴があるのでしょうか?改めて、SENSYについて教えて下さい。

SENSY株式会社 代表取締役 CEO 渡辺祐樹氏(以下、渡辺氏):SENSYというのは、会社名であり、サービス名でもあるのですが、もともとは「人のセンス、感性を学習するAI」の名称です。「直観」や「センス」という人独自の感覚に焦点を当て、その人の「感性」を学習するという今までにないもので、慶應義塾大学や千葉大学との共同研究で生まれた技術がベースになっています。

弊社はSENSYというAIを軸に、「すべての人々に、人生が変わる出会いを。」というビジョンを持って事業を展開しています。これまで偶然に左右されてきた様々な出会いをAIがサポートすることで、人生をより良くし、世の中全体を豊かに出来るのではないか。その思いから、AIによる人の「生き方」と「働き方」のサポートを行っています。

ファッションアプリの「SENSY」や、デジタル・クローゼット機能を持ち、洋服に関する全てがスマホで管理できるもう1つのファッションアプリ「SENSY CLOSET(センシー クローゼット)」(※)、ワインを提案する「SENSY Sommelier(センシーソムリエ)」といったアプリは、直接その人の生活をナビゲーションするアプリです。

一方で、働き方、ビジネスを変えるという面では、商品の企画のあり方や生産の仕方、マーケティングの仕方など、お客様の感性がわかれば業務が変わるという考えに基づいていろいろな企業と実証実験を繰り返しています。

(※)「SENSY CLOSET」(https://closet.sensy.ai/):手持ちの服や過去に購入した服の情報が管理でき、提携ECサイトで販売されている服と自由に組み合わせてコーディネートを作成できるファッションアプリ。「SENSY」は「SENSY CLOSET」に統合され、今後は「SENSY CLOSET」 が随時アップデートされていく形となる。現在はベータ版をiOSのみで提供。

-ビジネス用途での具体的な事例をお聞かせいただけますか?

渡辺氏:マーケティングの分野に関して言えば、「SENSY Marketing Brain 」というサービスがありまして、紳士服の大手のはるやま商事と「ダイレクトメールのパーソナライズ化」というプロジェクトを行っています。

お客様によって、ハガキの印刷面のコンテンツを1人1人変えるというもので、これを1年くらい実証実験してきました。紙の配布物の費用対効果が悪くなってきている中で、実際にABテストでの来店コンバージョン率が160%ぐらいになった、という結果が出てきています。

こうした成果が見えてきたので、現在他社にも提供を始めたところです。ダイレクトメールだけでなくメールマガジンにも応用するといった段階にきています。

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